EOY2019

第19回 EY Entrepreneur Of The Year Japan 2019 受賞者: 小林 りん 氏

小林 りん 氏

社会に変革を生むチェンジメーカーの育成

  • 小林 りん
  • 学校法人ユナイテッド・ワールド・カレッジISAKジャパン
  • 代表理事

ユナイテッド・ワールド・カレッジISAKジャパンは、世界84カ国から200名の生徒が集う、日本初の全寮制国際高校だ。教育理念は「自ら成長し続け、新たなフロンティアに挑み、共に時代を創っていくチェンジメーカーを育む」こと。国際バカロレア資格と日本の高校卒業資格の取得が可能で、生徒の約7割に奨学金を給付している。

ロゴ
プロフィール

全額奨学金をうけてカナダの全寮制高校に留学中、メキシコで圧倒的な貧困を目の当たりにする。その原体験から開発経済を学び、UNICEF でフィリピンのストリートチルドレンの教育に携わるうち、リーダーシップ教育の必要性を痛感。帰国後、2014年に日本初の全寮制国際高校を開校する(2017年にはUWCへ加盟)。1998年東京大学経済学部卒、2005年スタンフォード大学教育学部修士、2017年イエール大学ワールドフェロー。

起業に至った動機

初めて留学を経験した高校時代に、仲良くなったメキシコ人の友人を訪ねてメキシコを訪れ、報道でしかみたことのなかったスラム街や貧困を目の当たりにした原体験が、私の根底にあります。いつか教育を通じて機会の不均衡を是正したい、そんな思いは30代に入ってユニセフのプログラムオフィサーという職を得て、ストリートチルドレン達の非公式教育に携われるようになって成就したかに見えました。しかしフィリピン駐在中に見た現実は、圧倒的な格差と渦巻く汚職。貧困層の子供達のお手伝いはやり甲斐がありましたが、それだけでは社会が根底から変わっていくことに繋がらないとも思い、並行してチェンジメーカーの育成が必要だと確信するに至りました。

アントレプレナーとしての信念

3年で実現できると思った学校づくりは、構想から7年を要する苦難に満ちた道のりとなりました。私を支えてくれたのは、フランスの哲学者アランの言葉「悲観は気分に属するが、楽観は意志である」。資金調達、許認可、用地探し...次々と立ちはだかる難局を前に、悲観するのはただの気分。それを取り除き、掻い潜り、楽観できる未来を切り拓けるかどうかは自身の意志にかかっている、と今も信じています。もう一つ、チームを前に進ませたのは、毎年のサマースクールで出会う生徒たちの成長と逞しい笑顔でした。たった2週間でこれだけ人が変わるなら、学校ができたらどれだけの人の人生が変わるだろう。どんな苦労もその夢の前には、霞んで見えた気がします。


学校法人ユナイテッド・ワールド・カレッジISAKジャパン イメージ